南砺市五箇山地方の合掌造り家屋の屋根に用いるカヤ不足を補うため、南砺市福光地域の遊部自治会(片岸政行会長)住民らが3日、同地域の山中に造成した茅場(かやば)で苗を植えた。
過疎化の影響で五箇山のカヤ自給率が低下していることを受け、同自治会が昨年、入会地の山林に約300平方メートルの茅場を造成。その時に植えた苗は高さ1メートル前後まで育った。今年は約350平方メートルを拡張し、計約650平方メートルとした。
3日の作業には住民のほか、社会貢献を掲げる北陸銀行の行員ら計約60人が参加。約350本を新たに植えた。雨の中、約1時間にわたり作業していた。
カヤは約5年で屋根に使えるようになる。同自治会の茅場造成推進会事務局長、片岸昭憲さん(69)は「計画的に育てるため、茅場をさらに広げていきたい」と話していた。