町家再生事業で来年4月下旬にオープンする高岡市小馬出町の商業施設「山町ヴァレー」の起工式が7日、現地で行われた。国の重要伝統的建造物保存地区(重伝建地区)の山町筋にある建物で、伝統文化を発信する観光交流拠点として整備される。
改修する町家は旧谷道家で、1929年に建てられた。タイルを貼り付けた西洋風の外観が特徴で、木造3階建ての建屋や明治期の蔵5棟を備える。
町家を所有する同市のまちづくり会社・末広開発(菅野克志社長)が改修し、管理運営は市内の若手事業主らでつくる町衆高岡(塩崎吉康社長)が担う。テナントとして飲食2店、物販6店を誘致する。事業費は1億2100万円で、国や県、市の補助金を活用する。
起工式には工事関係者や住民ら約50人が出席。高岡関野神社の酒井晶正禰宜(ねぎ)が祝詞を奏上し、出席者が玉串をささげた。菅野社長は「山町筋の活性化に資する建物に仕上げたい」とあいさつし、中谷明博県地域振興課長、村田芳朗副市長が祝辞を述べた。
テナントの問い合わせは末広開発、電話0766(20)0555。