大野市特産の上庄里芋の煮っ転がしを使って開発されたガトーショコラ=30日、福井県大野市

大野市特産の上庄里芋の煮っ転がしを使って開発されたガトーショコラ=30日、福井県大野市

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上庄里芋のチョコ菓子が好評 しょうゆ風味ガトーショコラ

福井新聞(2017年1月31日)

 バレンタインを前に、福井県大野市の越前おおの農林樂舎は2月から、同市特産の上庄里芋の煮っ転がしを使ったガトーショコラ「Taro―Choco(タロチョコ)」を売り出す。甘さは控えめで、もっちりとした食感としょうゆの風味が楽しめる。30日に開かれたお披露目会では「意外な組み合わせがおいしい」と好評だった。

 農林樂舎は大野の農林産物のブランド発信に取り組んでいる。2015年6月ごろ、大阪市の海鮮居酒屋「遊魚」の高橋浪男シェフと職員が知り合い、上庄里芋を紹介。質の高さにほれ込んだ高橋シェフに、農林樂舎が「上庄里芋を使った、驚くような料理ができないか」と相談した。

 高橋シェフの監修で、同市の菓子店「アンニュイ」のパティシエがチョコレートケーキのガトーショコラを製造。両者で試行錯誤の末、上庄里芋をしょうゆと蜂蜜で煮っ転がしにし、ペーストにしたものを生地に練り込む製法に決めた。上庄里芋は材料全体の約25%を使用する。しょうゆは大野市の野村醤油(しょうゆ)が大野産の青大豆から作った「青豆しょうゆ」を使っている。

 高橋シェフには「サトイモのいろいろな使い方を知ってもらうことで、生産者の方に今後も頑張って作ろうという気持ちになってほしい」との思いがあるという。

 30日、大野市内に関係者15人ほどが集まり、ケーキを試食した。上庄里芋を40年以上作っている印牧喜一郎さん(82)、ひで子さん(79)夫婦は「煮っ転がしか、おでんしか使い道を知らなかったけれど、こんなにおいしくなるなんて」と喜んでいた。

 5号(直径約15センチ)で税込み1980円。まずは合計約850個の限定販売を予定している。

 2月1日から大野市内のハニー新鮮館3店舗で売り出し、9日からは市外の同店8店舗も加わる。4、5日には大野市の越前おおのまちなか交流センターで開かれる「越前おおのふるさと味物語」でも販売する。問い合わせは農林樂舎=電話0779(66)1141。

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