伊那市街地と南アルプスを結ぶジャンボタクシーの運行について語る竹元さん(中央)ら

伊那市街地と南アルプスを結ぶジャンボタクシーの運行について語る竹元さん(中央)ら

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伊那の中心市街地―南ア登山口 ジャンボタクシー運行へ

信濃毎日新聞(2017年6月27日)

 上伊那地方の飲食店主や山岳関係者らでつくる一般社団法人アスタルプロジェクトは7月15日、伊那市街地と、南アルプスの登山口に当たる同市長谷の宿泊施設「仙流荘」を結ぶジャンボタクシーの運行を始める。ダイヤを早朝発にして前日に市街地に宿泊する登山客を増やし、経済効果を生み出そうと企画。試験実施する今年は運賃を無料にし、来年の本格運行を目指す。26日、同法人が市内で記者会見して発表した。

 運行期間は10月8日までの28日間。9人乗りジャンボタクシーで、土曜と、祝日前の日曜に走らせる。夏山シーズンが本格化する7月31日〜8月12日は毎日運行する。予約制で、午前5時にJR伊那市駅前ロータリーを出発。仙流荘からは、北沢峠へ向かう南ア林道バスに乗り継ぐことができるという。

 主な利用客はマイカーを持たない都市部の若者世代を想定。同法人は、前日に伊那市の中心市街地に宿泊し、飲食店に寄ってもらうことで経済効果が生まれると期待。今年は企業や団体からの協賛金を集めて運賃を無料にする。乗客に運行時間帯や料金を尋ねるアンケートをし、有料化する来年の本格運行の参考にする。

 会見には法人代表で飲食店を経営する市議の八木択真さん(38)と、理事で南ア・北沢峠こもれび山荘管理人の竹元直亮(なおあき)さん(44)らが出席。竹元さんは、登山客から伊那市街地でのお薦めの飲食店を聞かれることがあるとし、「(登山客の)需要はある。伊那を登山者が行き交う街にするのが夢」と語った。八木さんは「知られていないが、訪れてもらえれば満足できる街だと思う」と強調した。

 運行や、協賛金の協力を希望する企業などの問い合わせはアスタルプロジェクト(電話080・5146・4599)へ。

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