国重要無形民俗文化財の行事「アマメハギ」は3日、能登町秋吉、河ケ谷(かがたに)、清真(きよざね)、宮犬の4地区で行われた。奇面を付けた子どもたちが「アマメー」と叫びながら民家になだれ込み、家人の怠け心を戒めた。
立春前の厄払い行事で、いろりに長時間あたるとできる火だこ「アマメ」を剥(は)ぐと脅し、豊作を願う。4地区の小中学生計約20人が集落を巡った。
秋吉地区アマメハギ保存会長の天野登さん(82)方では、小中学生7人が姿を現し、いろり端でくつろぐ幼子4人は母親にしがみつき「言うこと聞きます」と泣き叫んだ。
アマメハギは藩政期から伝わり、能登町と輪島市の一部で継承されている。「能登のアマメハギ」は11月ごろ、8県10件の「来訪神 仮面・仮装の神々」として国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産の登録審査を受ける。