全国各地のマンホールのふたをデザインした「マンホールカード」に、長岡市と十日町市のマンホールが新たに採用された。長岡は長岡花火と火焰土器、城をかたどった市郷土史料館をあしらった。火焰土器は英国の大英博物館に展示された実績があることから、市は「世界に誇れるデザイン」と胸を張る。十日町は展望台になっている「松代城」とユキツバキ。いずれも28日に配布が始まる。
マンホールカードは、国や企業などでつくる「下水道広報プラットホーム(GKP)」が下水道への関心を高めてもらおうと企画した。2016年4月から4カ月に1度発行され、今回が7回目。「マンホーラー」と呼ばれる収集家が誕生するなど人気を集めている。
発行にはGKPの審査を通ることが必要。入手ルールも厳しく、発行する自治体に行かなければもらえない。GKPによると、カードの半数は自治体のある都道府県以外から訪れる人が入手し、観光振興にも一役買っているという。
カードは今回の発行により、全国301自治体の342種類。本県では長岡、十日町が加わったことで、発行済みの新潟市、村上市などと合わせて8自治体11種類となった。
長岡市は、1991年に市民からの公募で選ばれたデザインを採用した。市所蔵の火焰土器が縄文時代を代表するものとして、2016年から大英博物館に貸与されている縁で、ふたも17年4~12月に大英博物館で展示された。ふたは旧長岡市内に点在しているが、カード化されるカラーのものはアオーレ長岡隣のまちなか観光プラザ前(大手通1)の歩道だけに設置されている。
市内には他にも地域の名物などをデザインした11種類のふたがある。市下水道課は「地域ゆかりのものもあるので、ふたのデザインを楽しみながら回遊してほしい」としている。
28日は午前11時から配布する。約300枚限定でマンホールを印刷したコースターも配る。28日はアオーレ長岡で市内各地のマンホールも展示する。問い合わせは市下水道課、0258(39)2235。
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十日町市は、合併した旧松代町のマンホールのふたをデザインにした。戦国武将上杉謙信が居城、春日山城(上越市)ののろし場として活用した松代城跡に、展望台として整備された「松代城」と、同町の花ユキツバキが描かれている。
十日町ではことし7~9月、「大地の芸術祭」が開催され、展望台周辺にも作品が展示される。市や芸術祭の来場者増加につなげようと、このふたを選んだ。
カードは28日午前9時から、同市松代の松代・松之山温泉観光案内所で配布される。問い合わせは同観光案内所、025(597)3442。