25日に富山市婦中町安田の国指定史跡・安田城跡で開かれる「安田城月見の宴」に向け、地元の朝日小学校児童が、名物となっている「少年少女武者行列」の稽古に励んでいる。
月見の宴は地区の活性化や交流を目的に、地元住民でつくる実行委員会(小坂伸次郎会長)が1993年から開催し、武者姿の児童が演じる行列と舞が毎年、オープニングを飾っている。今年は5、6年生12人が戦国武将の武田信玄と上杉謙信の戦いをテーマにした「ああ川中島」に合わせて舞う。
児童は7月下旬から朝日公民館や朝日小体育館で練習を続けている。やりやなぎなたに見立てた棒を手に、真剣な表情で所作や本番での動きを確認。渋川流剣詩舞師範の沼天榮さん(富山市婦中町下条)が広い会場での見栄えを意識し、大きくきびきびとした動きを指導している。
長年指導している沼さんは「協力して一つのものを作り上げる喜びを感じてほしい」と期待を込め、6年生の山崎佑太君は「格好いい動きを見てもらいたい」と意気込む。
午後5時20分に武者行列で幕開けし、大正琴の演奏や剣詩舞、越中おわら節の輪踊りなどを繰り広げる。会場には約千個のちょうちんが飾り付けられ、柔らかい光が城跡を彩る。北日本新聞社共催。
問い合わせは同公民館、電話076(469)2495。