富山市八尾町黒瀬谷地区で特産化を目指すシャクヤクの摘み取り体験が、同市八尾町小長谷の畑で行われている。県内外から多くの人が訪れ、色鮮やかな花の摘み取りを楽しんでいる。5月下旬までで、畑の花がなくなり次第終了する。
黒瀬谷地区のシャクヤク栽培は約10年前に始まり、地元の農事組合法人KEK(山口博美組合長)が、21・3アールの畑で26品種約1万本を育てている。摘み取り体験は地区に人を呼び込もうと、地区内外の多業種の人々でつくる「黒瀬谷きらり倶楽部」が5年前から実施。シャクヤクはつぼみの状態で出荷しなければならず、開花したものは処分していたため、ロスを減らす狙いもある。
赤色の「レッドチャーム」やピンク色の「春の粧(よそおい)」など22品種の中から好みのものを選び、はさみで切り取って購入することができる。料金は1本200円からで、配送も受け付ける。
同倶楽部のメンバーで、体験の企画運営を行う化粧品販売の「ハローウェルカンパニー」(富山市南田町)の大下夕佳代表(37)は「自分で花を選ぶことができるのが魅力。日頃お世話になっている人に、花と一緒に感謝を伝えてほしい」と話している。問い合わせは大下代表、電話090(4326)5377。