甘エビの魅力を発信するイベント「金沢甘エビまつり」(北國新聞社後援)は8日、無量寺町のかなざわ総合市場で開かれ、県内外から約3千人(主催者発表)が訪れた。日本一を誇る水揚げ量をアピールしようと市と県漁協が初企画したイベントで、来場者は甘エビの振る舞いや揚げ物などのブースに列をつくり、金沢を代表する海の幸に舌鼓を打った。
新米の「ゆめみづほ」のしゃり玉とともに味わう甘エビの振る舞いコーナーでは、イベント前から行列ができ、用意した千人分は約1時間半でなくなった。高岡町の主婦飯上愛さん(32)は「プリプリで、口の中でとろけた。高級なおすしを食べた気分」と顔をほころばせた。
甘エビのグルメコーナーでは唐揚げやラーメン、カレーなどが提供され、地ビールの「金澤ビール」を手に料理を味わう来場者も見られた。甘エビで生春巻きなどを作る親子体験コーナーも人気を集めた。
市によると、2016年の甘エビの水揚げ量は755トンで、全国の市町村でトップだった。市と県漁協はこれまで以上に消費拡大を図るため、イベントを開催した。
県漁協の田渕一茂専務理事によると、今季は台風21号などの影響を受け、1日の解禁日以降、2回しか出漁できていないという。田渕専務理事は「今年は出漁は少ないものの、一度に水揚げされる量は多く感じる。イベントなどを通じ、これからも甘エビのブランドの向上に努めたい」と意気込んだ。