熱湯を素手ではじく「湯切り」で盛り上がる上村上町地区の霜月祭り(遠山郷観光協会提供)

熱湯を素手ではじく「湯切り」で盛り上がる上村上町地区の霜月祭り(遠山郷観光協会提供)

長野県 伊那路 祭り・催し

遠山の霜月祭り「助っ人」求む 飯田市上村上町地区

信濃毎日新聞(2018年10月25日)

 飯田市遠山郷(上村・南信濃)に伝わる「遠山の霜月祭り」(国重要無形民俗文化財)の舞台の一つ、正(しょう)八幡宮がある上村上町地区の住民らが、祭りの「助っ人」を募っている。担い手が減る中で次世代につないでいくため、初めて地区外からも有志を募集。夜通し行う伝統の祭りに触れ、いずれは舞い手になってほしいと参加を呼び掛けている。

 今年の霜月祭りは12月1〜15日に遠山郷各地区の神社計9カ所で行われ、上村上町地区は10〜12日。

 遠山郷では少子高齢化や担い手不足が進み、2010年には南信濃上島、南信濃大町地区が祭りを休止。一方、ボランティアを募って継続する地区もある。上村中郷では11年から地区外の参加者を受け入れ、昨年は初めて成人女性も参加。南信濃木沢では10〜40代の若者が「霜月祭り野郎会」を結成し、他地区の祭りでも準備を手伝ったり、舞い手を担ったりしている。

 市によると、上町地区の人口は07年9月時点で219人だったが、18年9月には135人に減少。担い手が将来足りなくなる懸念があり、地区外からも受け入れることにした。正八幡宮の宇佐美秀臣宮司(60)は女性の参加も期待し、たき火の番や食事の準備など裏方を経験した後、「将来は舞い手も担ってほしい」と話している。

 問い合わせは上町地区自治会長の山口繁樹さん(電話0260・36・2205)へ。

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