外国漁船を想定した船(左)に放水する大型巡視船「さど」=金沢港五郎島岸壁

外国漁船を想定した船(左)に放水する大型巡視船「さど」=金沢港五郎島岸壁

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「違法船」に放水銃 金沢港で訓練初公開

北國新聞(2018年11月14日)

 第9管区海上保安本部(新潟市)は13日、金沢港で不審な外国漁船を取り締まる訓練を実施し、報道陣や漁業関係者に初めて公開した。日本海の好漁場「大和(やまと)堆(たい)」周辺で警備を担当する同本部所属の大型巡視船「さど」(1250トン)が、仮想の外国漁船に向かって豪快に放水する様子などが披露された。
 訓練は沖合の取り締まりへの理解を促すため、公開された。日本の排他的経済水域(EEZ)に違法操業船が侵入したとの想定で、同本部の約50人が参加した。
 放水は大型巡視船「さど」が海水をくみ上げ、外国漁船に見立てた金沢海上保安部所属の巡視艇「わしかぜ」(26トン)に向かって放水銃で噴射。山なりに水しぶきを浴びせたり、船体に直接当てたりした。「さど」に装備された電光掲示板から「日本の排他的経済水域から退去せよ」と日本語と朝鮮語で警告する場面もあった。
 同本部によると大和堆周辺では5月下旬以降、北朝鮮漁船1528隻に警告し、うち493隻に放水した。今後はしけが強まるため、違法操業船の出没は減少する見込みという。
 訓練を見学した県漁協小木支所の山下久弥運営委員長は「初めて放水を間近で見たが、実際に違法操業船に遭遇した際はガラスを割るくらいの気持ちで臨んでほしい」と話した。同本部の大河内克朗警備救難部長は「違法操業船を一隻でも多く追い出して、日本漁船の安全確保につなげる」と語った。

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