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からくり絵本展 三文豪の名文、宙に浮く

北國新聞(2019年2月6日)

 「からくり絵本の世界展」(本社など後援)は5日、金沢21世紀美術館で始まり、金沢学院大芸術学部1年の清水皓亮(こうすけ)さん(20)ら5人が金沢三文豪の文章が宙に浮かぶように見える木製の部屋を展示し、来場者の注目を集めた。
 学生は昨年、書店「うつのみや」の140周年創業祭の企画を考える課題で最優秀賞を獲得した。書店として泉鏡花、徳田秋声、室生犀星の活躍を見届けてきた同社の歴史にちなみ、三文豪の世界観に入り込んだ気分になれる部屋を作ることにした。
 木製の部屋は縦5・4メートル、横5・4メートル、高さ3・6メートル。内側に鏡面シートを張り巡らし、発泡スチロール板の切り抜きで作った三文豪の名文を六つ、天井からつるした。清水さんは「非日常空間にぽつりと浮かび上がる文章を読み、きれいな言葉遣いや音の響きを体感してほしい」と話した。
 同展はうつのみやが幹事社を務める実行委員会が主催した。三文豪の木製の部屋のほか、本を開くと中で折り畳まれた絵が立体的に飛び出す絵本など約1000点が並んだ。11日まで。

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