100年以上にわたり福井県敦賀市山で栽培が続く伝統野菜「黒河(くろこ)マナ」の収穫がピークを迎えた。甘味とほろ苦さが特徴で、生産者が1本ずつ丁寧に摘み取っている。
同地区の農家でつくる「黒河マナ山村伝承栽培倶楽部(くらぶ)」の会員5人が約40アールの畑で栽培しており、4月中旬まで収穫する予定。黒河マナはアブラナ科で、葉は煮物やおひたしなどに、黄色の花は天ぷらで食べるとおいしいという。
3月19日には団体会長(78)の畑で、約30センチの高さに育った黒河マナを収穫。ポキッポキッと小気味よい音を立てながら、20センチほどの柔らかい茎の部分を次々と摘んでいた。会長は「暖冬の影響か成長が早いし、出来も良い」と話していた。