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ちょんがり節 珠洲でベリーダンスと融合

北國新聞(2019年5月17日)

 金沢のダンサーやデザイナーでつくる団体が、珠洲市の郷土民謡「ちょんがり節」の振り付けにベリーダンスの要素を入れた新たな踊りづくりに乗りだした。珠洲ちょんがり保存会と協力し、珠洲の方言を盛り込んだ歌詞や軽快な曲調に合わせた動きとし、衣装も制作する。異国のダンスと伝統芸能の融合で新たな魅力を創出し、市内外に広く発信する。
 踊りを考案するのは「kanazaWAZA研究所」。県内でベリーダンス教室を開く澤田雅美代表(43)=金沢市=が、ちょんがり節の曲調や歌詞にひかれ、ベリーダンスとのコラボレーションを思い付いた。
 澤田さんは仲間とともに「文化創造プロジェクト実行委員会」を結成し、珠洲ちょんがり保存会メンバーの助言を受けながら、都内のプロダンサーとともに夏ごろにも新たな振り付けを完成させる。
 軽快なテンポに合わせて踊る従来の「ちょんがり踊り」の振り付けに、しなやかに手や腰を動かすベリーダンスの要素を取り入れる。色彩豊かなデザインの浴衣を衣装に用いるほか、演奏楽器は中近東の民族楽器などを使う。
 高校生以上の女性の踊り手約30人を募集し、10月に珠洲市蛸島町の鉢ケ崎オートキャンプ場で開かれる音楽イベントなど各種催しで披露する。7月に新たな踊りに参加する人向けの講習会を開く。
 ちょんがり節は江戸末期に伝わったとされ、珠洲に暮らす人々の人情の機微を軽快かつユーモラスに表現している。市民に身近な民謡として田植え時期に豊作を祈ったり、祭礼や盆踊りで披露されたりしてきた。
 澤田さんは「ダンス未経験の人でも楽しめるような振り付けを考えたい」と意気込んでおり、珠洲ちょんがり保存会の池谷内吉光会長は「地元住民が魅力を再認識し、長く歌い継がれるきっかけになればうれしい」と話した。

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