スペインでの実演へ意気込む中宮さん=金沢市内

スペインでの実演へ意気込む中宮さん=金沢市内

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和菓子「日本代表」で訪欧 森八の若女将

北國新聞(2019年6月16日)

 和菓子店「森八」の若女将(おかみ)、中宮千里さん(35)が、スペインで初めて和菓子作りの技を披露する。文化庁の「文化交流使」事業の一環で15日、現地に向けて出発した。滞在中は製菓学校などでワークショップを開く予定で、和菓子職人の「日本代表」として、金沢で培った技術と和菓子の魅力を伝える。
 文化交流使は日本の芸術や文化を広めることを目的にした事業で、文化庁に選ばれた人が1~2カ月間海外に滞在して活動する。今年度は和菓子店「両口屋菓匠」(愛知)取締役顧問の清水利仲さんを含む6人が指名されている。
 中宮さんは昨年、和菓子職人にとって最も栄誉ある「勲章」とされる全国和菓子協会(東京)の「選・和菓子職」優秀和菓子職部門で、県内では2人目、女性で初めての認定者となった。
 認定者131人でつくる「チーム和菓子」は、国内外で和菓子の普及や発信を行っている。清水さんの交流事業をサポートするため、チームから選出された8人の一人に選ばれた。
 清水さんは15日~7月16日にヨーロッパ各地を訪れ、和菓子の歴史や特長をPRする。中宮さんはマドリードとバルセロナ訪問に同行し、27日までの期間中、清水さんによる講演会やワークショップで和菓子作りの実演などを担当する。
 今年1月には、ドイツで開かれた国際菓子専門見本市に参加し、細工ばさみで菊の花を切り出す上生菓子「はさみ菊」などを披露した中宮さん。「景色や季節を細やかに表現する、和菓子の『心』を伝えたい。海外の人が日本のお菓子に求めるものを学び、日本らしいお菓子を考える機会にしたい」と意気込んだ。

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