皇風煎茶禮式(こうふうせんちゃれいしき)石川弘風会の第24回斉泰(なりやす)会(北國新聞社主催)は23日、加賀藩13代藩主、前田斉泰の隠居所を移築した金沢21世紀美術館の松涛庵(しょうとうあん)で行われ、煎茶を愛した文人藩主の遺徳をしのんだ。
昨年までは前田家菩提寺(ぼだいじ)の宝円寺(金沢市宝町)で開かれており、斉泰ゆかりの松涛庵では初の開催となった。
本席の「すすり茶席」の床には、斉泰が亡くなった1884(明治17)年に試筆した「宝づくし」の絵が掲げられ、アケビやカキ、シメジなどを配した雅題「山村景趣(さんそんけいしゅ)」の盛り物が置かれた。
本席は斉泰が好んだ部屋とされ、参加者は宮田弘嘉会長代行ら石川弘風会がもてなす煎茶を心行くまで味わった。立礼(りゅうれい)の「香煎席(こうせんせき)」も設けられた。