金坂さんが撮影した各地の写真とバードの紀行文を展示した会場

金坂さんが撮影した各地の写真とバードの紀行文を展示した会場

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英旅行家の足跡追体験 地理学者金坂さん、故郷で初の写真展

北日本新聞(2019年10月1日)

 魚津市出身の地理学者、金坂清則京都大名誉教授(72)の写真と著作を集めた展示が市図書館で開かれている。金坂さんは、明治時代の日本など世界中を旅した英国人女性旅行家イザベラ・バード(1831~1904年)研究の第一人者。バードの足跡をたどった旅の写真展は県内初開催。14日に同館で講演し、出身地の魚津や、バードの旅への思いを語る。

 金坂さんは魚津に生まれ、大阪で育った。中学社会科の地図帳の編著者も務めた。イザベラ・バードの「完訳 日本奥地紀行」(全4巻)では、日本翻訳出版文化賞を受賞している。

 バードは約50年にわたり、ロッキー山脈やチベット、ペルシャ、中国などを旅した。「日本奥地紀行」には1878(明治11)年に訪れた東北や北海道の人や風景、文化、生活習慣などを克明に記している。

 金坂さんは、バードの旅路をたどり、世界各地で写真を撮影。100年以上の時を超える二つの旅を重ね合わせ、著書「ツイン・タイム・トラベル イザベラ・バードの旅の世界」(2014年)にまとめた。

 市図書館では、金坂さんが厳選した写真26点と、解説パネル、訳著書など計116点を展示している。写真はバードの紀行文と合わせて見られ、二つの時代の旅を重ねて鑑賞できる。

 講演会は「魚津に生まれて 教育・研究者の道と偶然の光明」と題して午後2時から開く。入場無料。展示は11月7日まで。

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