日本工芸会保持者賞に選ばれた西さんの作品を鑑賞する来場者=金沢市の石川県立美術館

日本工芸会保持者賞に選ばれた西さんの作品を鑑賞する来場者=金沢市の石川県立美術館

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日本伝統工芸展金沢展開幕 人間国宝9氏ら342点

北國新聞(2019年10月26日)

 第66回日本伝統工芸展金沢展(日本工芸会、北國新聞社など主催)は25日、金沢市の石川県立美術館で開幕し、卓越した技法やみずみずしい感性が輝く342点が披露された。来場者は令和の新時代を切り開く工芸作家たちの気概を感じ取った。
 県内から68人が入選し、2年連続で都道府県別トップとなった。このうち初入選は4人だった。入賞者では、漆芸の西勝廣さん(輪島市)が日本工芸会保持者賞に選ばれ、工芸王国の存在感を示した。
 西さんの沈金(ちんきん)箱「梅花空木(ばいかうつぎ)」はバイカウツギの花を題材に、力強い生命力を沈金で表現した。人間国宝9氏をはじめ、県内外の意欲作も並び、来場者を引き付けた。
 開会式では、中田一於日本工芸会常任理事があいさつし、竹中博康副知事と、村山卓金沢市副市長が祝辞を述べた。福村章県議会議長らが加わり、テープカットした。
 金沢東急ホテルでの懇親会では、日本工芸会石川支部長の温井伸北國新聞社社長があいさつした。新たに正会員となった陶芸の齊田博さん(能美)と漆芸の中田真裕さん(金沢)に認定書が授与された。
 同展は金沢出身の漆芸家、松田権六氏(文化勲章受章者、蒔絵(まきえ)人間国宝)が生みの親となり、1954(昭和29)年に第1回が開かれた。
 11月4日まで。入場料は一般700円、大学生400円、高校生以下は無料。会期中、人間国宝らが作品解説する。

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