新潟県弥彦村の弥彦酒造は11月22日、弥彦村のブランド米「伊弥彦米」を原料に使った初めての純米吟醸酒「國(こく)酒 伊彌彦(いやひこ)」を発売した。
伊弥彦米は農薬と化学肥料をそれぞれ50%以上減らして育てた弥彦産のコシヒカリ。2016年度にブランド化されて以降、ふるさと納税の返礼品の7割以上を占めているほか、村内の観光施設や旅館で提供されている。
原料の伊弥彦米は、農家も兼ねている同社の山城哲也製造部長(47)が栽培した。伊弥彦米は酒造用米と比べて粘りがあるため、こうじ造りに最も苦労したという。山城さんは「米同士がくっつかないように、火加減や給水に細心の注意を払った。コシヒカリのほのかな甘さが感じられ、杯が進むすっきりした味わいに仕上がった」と話す。
村では今年に入り、伊弥彦米を副原料に使ったビールや、伊弥彦米のペーストが練り込まれたソフトクリームなどが発売されている。
大井源一郎専務(49)は「伊弥彦米を使った品物が増えて、徐々に認知度が上がってきたと思う。さらなるブランド価値の向上に貢献できたらうれしい」と話した。
2200本限定で、県内の特約店約30店舗で発売する。720ミリリットル入りで1500円(税別)。問い合わせは同社、0256(94)3100。