輪島朝市の初市は4日、輪島市河井町で開かれ、今年最初の「買うてくだー」の売り声が響く中、観光客や市民が買い物を楽しんだ。今年は初めて、店主らがボランティアで餅つき大会を開催し、初市に花を添えた。
初市には干物や輪島塗、野菜などを販売する露店約50店が出店した。鮮魚を扱う露店は、漁が本格化する今月中旬ごろから出店し始める。
店主らの餅つき大会は、蒔絵(まきえ)職人の喜三誠志さん(58)=輪島市久手川町=が企画し、周辺の店主らが食材などを持ち寄った。輪島塗用の白木の箸を提供した高森洋子さん(75)=同市鳳至町=は「これからもお客さんに朝市を楽しんでもらいたい」と話した。
輪島市朝市組合によると、昨年の入り込み客数は前年比8万人減の52万人だった。秋の観光シーズンの天候不順が響いたとみられる。小林政則組合長は「東京五輪の年なので、外国人観光客が多く訪れることを期待したい」と語った。