福井県敦賀消防団の出初め式が1月13日、敦賀市きらめきみなと館などであり、消防鳶(とび)隊「つるが鳶」が華麗なはしご乗りを披露し、市民らに防火を呼び掛けた。
法被姿の隊員約50人が、3隊に分かれて演技した。8人の乗り手が交代しながら、高さ約6メートルのはしごの上で腕や足だけで体を支えたり、体を回転させたりして、15種類ほどの技を繰り広げた。「うぐいすの谷渡り」や「ねずみ返し」といった大技が決まると、大きな拍手が送られた。
家族4人で訪れた南越前町の会社員は「子どもに見せたいと思い初めて来た。思った以上にすごくて感動した」と話した。つるが鳶の山本宗治隊長は「無事に演技を終えられてほっとした。高齢化が消防団共通の課題なので、演技を通して子どもたちに興味を持ってもらいたい」と語った。
出初め式には団員、敦賀美方消防組合の職員計約200人が参加し、笙の川での一斉放水や、消防車両16台が加わった行進なども行った。
組合管理者の渕上隆信敦賀市長は「豪雨や台風が発生し各地で大きな被害が出ている。消防団に寄せられる市民の期待は高まっており、安全で安心なまちづくりのために一層の精進をお願いする」と訓示した。