紫式部ゆかりの紅梅で知られる福井県越前市の本興寺(国府1丁目)で、ロウバイのかれんな黄花が見頃を迎え始めた。冬の澄んだ空に甘い香りを漂わせている。
ロウバイは中国原産の落葉樹。冬の盛りの12~2月に、半透明でロウ細工のような花を咲かせる。今季は昨年12月末からぽつぽつと咲き始め、現在は7分咲き。2月いっぱいまで楽しめそうだという。
本興寺は、紫式部が都に帰る際に白梅を植え、紫式部の死後に娘がしのんで植えたという紅梅で知られる。近年はロウバイを見に来る参拝者もいるという。
30年以上前にロウバイを植えたという同寺の塔頭「行運院」の寳田美津子さん(74)は「ロウバイの花が咲くと新春を迎えたと感じます」と花を見上げていた。