氷見市一刎(ひとはね)の水芭蕉(みずばしょう)園でミズバショウの白い仏炎苞(ぶつえんほう)が次々と開き、最盛期を迎えている。
ミズバショウの群生地は一時絶滅状態となり、1999年から住民が復活に取り組んできた。2005年度に市の田園空間整備事業を活用して水芭蕉園を造成し、千株を植栽した。その後も少しずつ株を増やし、現在は4種類が定着している。
今年は4月に入ってから住民14人が園内のヨシを刈ってミズバショウがよく見えるようにした。地元の花壇愛好会代表、山外一郎さん(75)が丹精した苗350株を一刎活性会のメンバー5人が植え込んだ。2、3年すると仏炎苞を開き、訪れた人を楽しませる。
園内は散策用の木道や休憩所が整っている。ウグイスの声を聞きながらミズバショウの清らか姿をのんびりと観賞できる。同会の森清人会長(65)は「園の周りではまだ桜が咲いている。豊かな自然を楽しんでもらいたい」と話した。