新型コロナウイルスの影響で4月から運休していた、しなの鉄道(上田市)の観光列車「ろくもん」が22日、2カ月半ぶりに運行を再開した=写真。7月4日に営業運転を始める新型車両「SR1系」とともに、利用回復への推進役として期待されている。
3両編成の定員を72人から36人に半減し、乗客同士の間隔を空けて着席。乗客に健康状態を聞き、手指消毒を徹底するといった感染防止対策を取っている。
22日は軽井沢―長野間の上下2本に計約40人が乗車。車窓の景色や県産木材を用いた内装、県産食材を使った料理を楽しんだ。家族で乗った長野市の女性(45)は「県内で旅を楽しみたいと考えて利用した」と話した。
今回の運休は昨年10月の台風19号災害による運休41日よりも長い。しなの鉄道ろくもんセンターの宮本直人所長は「まだ県外には旅に出づらい面もあると思う。ろくもんで地元での非日常を楽しんでほしい」と期待した。