準備が進む「ふくい星空写真展」の会場=7月16日、福井県大野市の県自然保護センター

準備が進む「ふくい星空写真展」の会場=7月16日、福井県大野市の県自然保護センター

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写し出す日本一の星空 大野で写真展

福井新聞(2020年7月17日)

 "星空日本一"に輝いた福井県大野市をはじめ県内で撮影された星や天体写真を紹介する県自然保護センター(同市南六呂師)の「ふくい星空写真展」が、7月17日から同センターで開かれる。天の川と同市内の風景を切り取った幻想的な作品など約60点が並ぶほか、開館30周年記念として、センターの事業をサポートしてきた天文愛好団体がこれまでの歩みを振り返る展示を行う。

 同市は2004年に同市大矢戸、05年に六呂師高原が、環境省の調査で夜空の暗さを示す数値が最も高く星が美しく見える"星空日本一"になった。写真展は、街灯の不適切設置などによる「光害」を考え、星空が見られる環境を残す意識を高めようと昨年に続き企画した。

 県内で撮影した星景や天体の写真を一般公募。県内、石川県の11人から60点が集まった。加藤英行さん(永平寺町)の作品は昨年7月、梅雨明けと新月のタイミングに合わせて撮影。夜空にきらめく天の川と、同センター観察棟、荒島岳を収め神秘的に仕上げた。水素ガスが赤色を放つバラ星雲や、銀河系、星団などの写真も並ぶ。

 開館30周年企画では、1990年7月のオープン当初から同センター事業を支えた大野市のオヤット天文クラブと奥越星を見る会、越前市の八ツ杉天体観測所の3団体が活動の思い出をパネルで紹介。2018年の火星大接近直後に行われた観望会では、多くの来場者でにぎわったことなどを記してある。

 同センターの天文指導員、山岸登美子さんは「写真展を通じ美しい星空を守る意識が高まり、天文ファンも増えてくれれば」と話している。観覧は無料。8月31日まで(7月20日は休館)。開館時間は午前9時~午後5時。問い合わせは同センター電話0779(67)1655。

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