福井県小浜市内の小中学生に働く意義や喜びを知ってもらう「ふるさとしごと塾」が7月21日、同市川崎1丁目の若狭フィッシャーマンズ・ワーフで行われた。雲浜小6年生34人が遊覧船観光を体験したり、経営者に仕事への情熱を聞いたりした。
同市や小浜商工会議所などでつくる「市キャリア教育推進協議会」が2008年度から実施している。
最初に遊覧船に乗船し、「蘇洞門巡り」に出発。巨大な岩や絶壁がつくるダイナミックな海岸線に「すごい景色」と歓声を上げた。
同施設を運営する若狭湾観光の溝口裕之社長(58)は「小浜市に訪れる観光客は日帰り客が多い。観光消費額を増やすには宿泊客をもっと呼び込む必要がある」と市の観光誘客の課題を説明。遊覧船の船長を務める上田啓介さん(33)は「お客さんと船の安全を守りながら運航するのは大変だけど、『ありがとう』と言ってもらえると励みになる」とやりがいを語った。
将来、医師になりたいという児童は「常にお客さんに満足してもらうことを考えていてすごいと思った。患者さんの気持ちに寄り添える医師を目指したい」と話していた。