開扉された十一面千手観音菩薩。奈良・長谷寺の本尊と同じ木で同じ人の作と伝えられる

開扉された十一面千手観音菩薩。奈良・長谷寺の本尊と同じ木で同じ人の作と伝えられる

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コロナ禍越え33年ぶり観音像本開扉 敦賀・長谷寺

福井新聞(2020年10月26日)

 福井県敦賀市長谷(ながたに)の長谷寺(ちょうこくじ)で10月25日、十一面千手観音菩薩(ぼさつ)像の33年に一度の本開扉(かいひ)があった。コロナ禍による半年の延期を乗り越えて迎えた伝統行事で、地元民らは柔和な表情の菩薩を見上げ、静かに手を合わせていた。

 観音像は奈良時代の721年、徳道上人が近江高島の神木で作ったとされ、本堂が国宝指定の長谷寺(はせでら)(奈良県)の本尊と「同木同作」と伝わる。敦賀市には1362年、七堂伽藍(がらん)を建て像を移してきたという。

 1574年に織田信長の焼き打ちで建物は消失。住民が像を運び出し難を逃れ、1879年に観音堂が再建された。

 25日は御開扉大法要が営まれ、厳かな雰囲気の中、大般若経が唱えられた。寺や像の歴史を紹介する御縁起奉読もあり、訪れた人は節目をともに迎えた縁を感じながら、手を合わせたり思い出話をしたりしていた。

 本開扉は当初は4月に予定され、稚児行列は約70人が参加となっていた。ところが新型コロナウイルスの感染拡大で延期され、行列は取りやめられた。準備に奔走してきた御開扉奉賛会の野添正隆委員長(66)は「稚児行列ができなくなり残念だが、なんとか御開扉法要ができてよかった」と話していた。御縁起奉読は26日午前9時と午後1時にもある。27日午前1時に扉は閉じられる。

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