日本蜃気楼(しんきろう)協議会(木下正博会長)は今月、蜃気楼を題材にした絵本「いかせのうろきんし」を発行した。子どもたちが楽しみながら蜃気楼の不思議さや伝説に触れられる内容となっている。
「子ども向けに読み聞かせられる蜃気楼の絵本があればいい」との声を聞いた木下会長(57)=魚津市、新川みどり野高校教頭=が昨年春に発案し執筆。イラストは黒瀬愛美さん(34)=富山市、同校美術教諭=が担った。
蜃気楼を見ようと双眼鏡をのぞいた2人の子どもが、見るものが伸びたり逆さになったりした不思議な世界に吸い込まれる物語。蜃気楼の語源にちなむ大ハマグリが登場するほか、魚津の風景のイラストや実際の蜃気楼の写真を盛り込んだ。タイトルは「しんきろうのせかい」を逆さにした。
今後は読み聞かせや地域学習、観光振興などに活用してもらう。木下会長は「蜃気楼や地域の自然に興味を持つきっかけになればうれしい」と話した。
B5判32ページ。魚津埋没林博物館で500円で販売。アマゾンでは書籍版、電子版が購入できる。