青白い光を放つホタルイカ=1日、滑川沖

青白い光を放つホタルイカ=1日、滑川沖

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ホタルイカ漁出足好調 「今年こそ食べに来て」

北日本新聞(2021年3月9日)

 富山湾で1日に漁が解禁されたホタルイカの水揚げが好調だ。県農林水産公社の概算値によると、8日までの水揚げ量は57.7トンで、3月上旬の過去10年の平均を上回るペースで推移している。漁は3月中旬から4月にかけて最盛期を迎えるため、漁業者はさらなる豊漁を期待している。

 県水産研究所によると、過去10年の3月1~10日の平均漁獲量は58・8トン。記録的な豊漁だった昨年同期の312・6トンが平均を大きく押し上げていることや、今年は悪天候で出漁できない日があったことを考慮すると、例年よりも堅調な出だしと言える。

 8日も県内各地で多くのホタルイカが水揚げされた。滑川漁港では50キロ入りのかごが100個以上並び、5・3トンが揚がった。滑川春網定置漁業組合の水橋一仁副組合長(59)は「昨年に続き、3月の初めからこれだけ入るのは珍しい。まだまだこれから」とさらなる大漁を期待する。

 豊漁を受け、県内のスーパーでは手頃な価格で並んでいる。8日は大阪屋ショップ(富山市)が、生のホタルイカを100グラム当たり158~178円と例年よりも安く販売。担当者は「売り上げの出だしも好調」と話す。

 同研究所によると、1月から2月にかけて富山湾に来遊するホタルイカの数が、その年の総漁獲量に関係する傾向がある。今年はある程度の来遊が見られたことから、総漁獲量は平年(1459トン)を上回る1786トンと予測している。


■レストラン、SNSで情報発信

 昨年のホタルイカシーズンは、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令と重なった。休業要請を受け、地元の旬の味覚を提供できなかった滑川市内の飲食店などは「今年こそは食べに来てほしい」と期待する。

 ホタルイカ料理を提供する同市中川原のレストラン光彩は今年、漁獲量に応じた日替わりメニューやSNSでの情報発信に力を入れる。坂野弘幸店長(42)は「春の富山湾の幸を県内外の方に食べてもらい、満足してほしい」と言う。

 同市上小泉の割烹旅館「海老源」は昨年、全面中止となった「ほたるいか海上観光」との宿泊セットプランを組んでいたことも影響し、客足が激減した。廣澤幸嗣社長(45)は「昨年は苦い思いをした。今季は滑川でホタルイカを楽しんでもらいたい」と話す。

 現時点では、海上観光は4月1日から運航される予定だ。廣澤社長は「県全体の観光の始まりとなるイベントなので、幸先良くスタートしてほしい」と願った。

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