塩のブロックを仕分けするサポーター=珠洲市三崎町小泊

塩のブロックを仕分けするサポーター=珠洲市三崎町小泊

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芸術祭へ支援の輪広がる サポーター、珠洲に続々 材料運びや塗装、500人参加

北國新聞(2021年3月29日)

 珠洲市内で9月開幕の奥能登国際芸術祭2020+(北國新聞社特別協力)に向け、ボランティアで作品制作を手伝う「サポーター」が活動を本格化させている。登録した北陸三県などの約500人が、参加アーティストとともに作品の材料運びや塗装作業に励む。17年の初回に続いて参加するサポーターもおり、能登半島の最先端に人を呼び込む市民参加型イベントへの支援の輪が広がっている。
 登録を受け付けるサポートスズによると、28日現在で約500人がサポーター登録し、初回の芸術祭の約370人を上回った。アート作品制作の手伝いのほか、展示会場での受け付け、作品のガイドやメンテナンスなども担う。
 新型コロナの感染状況が落ち着き、参加アーティストが創作活動を再開させる中、サポーターが続々と珠洲に入って作品制作の手伝いに励んでいる。
 三崎町小泊の旧小泊保育所では27日、金沢市在住の造形作家山本基さんの作品づくりが始まり、23人のサポーターが集まった。山本さんは「記憶への回廊」をテーマに、青く塗った壁に白い絵の具で迷路のような模様を描き、塩のブロックを組み合わせた立体作品を手掛ける。
 サポーターはこの日、材料となる約5トン分の塩のブロックを施設に運び入れて大きさごとに仕分けたほか、壁面の塗装に取り組んだ。作業は4月3日まで続けられる。
 サポーターとして参加した野口良一さん(56)=能美市寺井町=は、初回に続いての参加となる。市民参加型の芸術祭にひかれたといい、「外部のサポーターが住民と一緒になって作品制作に取り組む過程が楽しい。自分の力が地域振興に役立っているという充実感もある」と笑顔を見せた。
 同芸術祭実行委によると、芸術祭には16の国と地域から48組のアーティストが出品する。9月4~10月24日までの51日間の会期を安定的に運営するには、1千人程度のサポーターが必要と見込む。
 実行委の担当者は「見るだけではなく、創作活動に参加できるのが芸術祭の魅力でもある。引き続きより多くの人の参加を呼び掛けたい」と話している。

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