期間限定デザインの松代城の「御城印」。右上に金色の六文銭があしらわれている

期間限定デザインの松代城の「御城印」。右上に金色の六文銭があしらわれている

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松代「御城印」絶好調 愛好者の心くすぐる限定デザインも

信濃毎日新聞(2021年6月2日)

 信州松代観光協会(長野市)が国史跡「松代城跡」の訪問記念として販売している「御城印(ごじょういん)」の売れ行きが好調だ。1枚300円で、2019年10月の発売以来、計1万2千枚余を販売。収入は協会の観光振興事業を支える財源の一部になっている。期間限定デザインも投入し、各地の御城印収集を楽しむ愛好者の心をくすぐっている。

 A6判で、城跡南側の観光協会事務所で販売。中央に江戸時代・松代藩主真田家の家紋「六文銭」を据え、筆書きで「松代城」の字を重ね合わせた。下に太鼓門の図柄を大胆にあしらった。

 19年度は半年で2722枚を販売。20年度は7633枚まで販売が伸びた。首都圏などに新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発令された期間は入り込み客とともに販売が落ち込んだが、宣言が発令されていない8月には月間販売数が最多の1219枚を記録。11月までの4カ月は月間販売数が連続で千枚を超えた。本年度も4、5月に計1923枚が売れた。

 通年販売しているのは色違いの2種類で、白い和紙に印刷した太鼓門の色が青と紫から選べる。期間限定デザインもあり、今年4~6月は台紙を桜色にし、右上に金色の六文銭を判で押した。

 各地の御城印を収集している埼玉県川越市の会社員伊藤拓紀さん(21)は5月31日、松代城跡の見学後に期間限定デザインの御城印を購入。「たいていの御城印の色は白や黒、赤が多いけれど金色はなかなかない。特別感がありますね」と喜んだ。

 観光協会は本年度、ホームページのリニューアルや電動アシスト付きスポーツ自転車「eバイク」を活用したサイクルツーリズムの推進を予定する。御城印の収入が財源の一部となるといい、事務局長の成沢弘治さん(66)は「わくわくするような取り組みを推し進めたい」と意気込む。

 江戸時代に戦国武将真田信之(1566~1658年)が松代藩真田家初代藩主になってから2022年で400年となるのを記念し、協会は22年度、特別デザインの御城印を販売する予定。節目にふさわしいデザインを練るという。

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