明治から戦後にかけての古写真で、敦賀のまちなみの歴史や変遷を紹介している特別展=8月6日、福井県の敦賀市立博物館

明治から戦後にかけての古写真で、敦賀のまちなみの歴史や変遷を紹介している特別展=8月6日、福井県の敦賀市立博物館

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敦賀まちなみ変遷、写真でたどる 敦賀市立博物館で特別展

福井新聞(2021年8月7日)

 明治から戦後にかけて撮影された写真を通じて敦賀のまちなみの変遷を紹介する特別展「古写真が語る敦賀」が8月6日、福井県の敦賀市立博物館で始まった。国際港としてにぎわった敦賀港や鉄道、気比神宮や気比の松原などを収めた写真や関連資料約200点が、かつて「大敦賀」と呼ばれたまちのにぎわいや、失われた建物などを今に伝えている。

 同館の収蔵品や市民から寄せられた計千枚以上の古写真からテーマごとに分類して展示。「近代敦賀の華―港・鉄道・名所―」では、明治期にウラジオストクとの定期航路で活躍した船舶や、開業間もない敦賀駅、杉津駅構内に整備された日本庭園などの写真を紹介。戦前の絵はがきでは、白黒写真の気比神宮大鳥居を鮮やかな赤色で彩色したものが目を引く。昭和初期ごろの常宮神社拝殿の絵はがきは、現在ある道路が通っておらず、拝殿が砂浜に面している。

 明治末期の敦賀町立裁縫学校卒業写真や、劇場「敦賀座」で舞台に立つ歌手の写真、歩兵第19連隊の兵舎や体操する絵はがきなどもある。

 戦後になると原子力発電所建設や北陸トンネル建設工事など近代の敦賀をとらえた写真も。大勢の海水浴客が詰めかけた松原海水浴場や、松原公園にあったカート乗り場で遊ぶ子ども、にぎわうスキー場の写真からは市民の楽しむ様子が伝わってくる。

 藤本悠希学芸員は「かつてのまちなみや人々の息吹を感じてほしい。古写真が語る敦賀を見て、皆さんで思い出を語ってもらえたら」と話している。

 前期(6日~9月5日)と後期(9月7日~10月5日)で展示写真を入れ替える。期間中は毎週月曜日(8月9日、9月20日を除く)と、8月10日、9月21日、9月24日が休館。9月12、26日に歴史ウオーキングが行われる。

 入館料は一般300円、高校生以下無料。問い合わせは同博物館=電話0770(25)7033。

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