福井県大野市蕨生の道の駅「越前おおの 荒島の郷(さと)」で8月11日、同市の「こども化石教室」が始まった。道の駅来場者に市内で見つかったアンモナイトなどの化石をアピール、同市和泉地区の化石発掘体験施設などに足を運んでもらうきっかけにと企画した。参加した児童、保護者らは興味津々の様子で化石について学んでいた。18、25日にも開かれる。
同地区では1882年、国内で初めてジュラ紀のアンモナイト化石が見つかり、1996年には国内最古のティラノサウルス類の歯化石も発掘された。同地区は幅広い年代の地層が分布し、恐竜やアンモナイト、三葉虫などさまざまな化石が見つかる可能性のある"宝庫"という。
同道の駅の大勢の来場者を、いかに市街地や市内の他エリアに誘導するかが市の課題となっている。今回は化石産出地・大野をPRし、市化石発掘体験センター「ホロッサ」や和泉郷土資料館などへの訪問を促す。市は今後も来場者に大野の魅力を発信、市街地などに誘導する企画を実施していく方針。
化石教室は夏休み限定で計3回行われ、初回は県内外の親子ら約20人が参加。同市教委の酒井佑輔学芸員からアンモナイトの名前の由来、同地区で見つかった化石についてクイズやスライド写真で学んだ。実物の化石にも触れた。また道の駅総合案内所前で市内産化石の常設展示も始まった。
市内の祖母と一緒に参加した高松市の小学1年生は「今度、大野に来たときには化石発掘もしてみたい」などと話していた。
同市では18、25日の参加者を受け付けている。参加者にはホロッサの体験利用割引券や恐竜のイメージ図をデザインしたクリアファイルを贈る。開催時間は午前10時半から約30分。両日とも定員20人。余裕があれば当日参加もできる。無料。申し込みなどは同市観光交流課=電話0779(64)4817。