水煙文土器などが並ぶ県立歴史館の秋季企画展

水煙文土器などが並ぶ県立歴史館の秋季企画展

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縄文土器、全盛期の華麗な装飾 千曲の県立歴史館で企画展

信濃毎日新聞(2021年9月18日)

 県立歴史館(千曲市)で18日、秋季企画展「全盛期の縄文土器―圧倒する褶曲文(しゅうきょくもん)―」が始まる。縄文時代の「全盛期」という約5千年前の縄文時代中期の代表的な土器113点を展示。新潟県十日町市博物館所蔵の国宝4点に加え、県内から出土した同時期の代表的な土器を並べる。

 展示の中心は波が連続してつながるような褶曲文土器と、S字やC字状の円環などを組み合わせた華麗な装飾がされた水煙文(すいえんもん)土器。二つの土器は約5千年前の同時期に存在し、歴史館によると水煙文土器は「唐突に出現した」ものだという。新潟県や山梨県から出土した同時期の土器を展示。水煙文土器のルーツに迫っている。

 塩尻市平出博物館所蔵の長野県宝「褶曲文土器」は細かい波状の文様が目を引く。山梨県甲州市釈迦堂遺跡博物館所蔵の水煙文土器(円環形)は把手(とって)の装飾が華やかで「水煙文土器の頂点とも言える優品」(歴史館)という。

 歴史館の笹本正治特別館長は「約5千年前の長野県に素晴らしい文化があったことを実感してほしい」としている。11月23日までの午前9時~午後5時、月曜(9月20日は開館)と祝日の翌日(9月21、24日、11月4日)は休館。問い合わせは同館(電話026・274・2000)へ。

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