五木さんの金沢時代を紹介する展示コーナー=金沢市尾張町1丁目の金沢文芸館

五木さんの金沢時代を紹介する展示コーナー=金沢市尾張町1丁目の金沢文芸館

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「五木寛之文庫」を刷新 1日から金沢文芸館 原稿、本紙など新規213点 金沢時代に焦点

北國新聞(2021年9月30日)

 金沢文芸館(金沢市尾張町1丁目)は1日から、作家五木寛之さんの著作や愛蔵品を集めた「金沢五木寛之文庫」の展示をリニューアルする。作家生活の出発点となった1965(昭和40)~69年の金沢在住時代に焦点を当て、新人賞や直木賞受賞時の北國新聞紙面パネル、原稿など213点を初公開する。展示替えは開館以来初めてで、金沢と五木さんのつながりの深さをあらためて知ってもらう。

 目玉の展示として、五木さんが金沢で生活した約4年半で携わった約120の執筆や対談、作詞の仕事を一覧できるコーナーを設けた。「金沢の露兵たち」の随筆には、日露戦争時代の金沢の状況を調べるため、五木さんが当時の北國新聞を閲覧した様子が描かれている。

 北國新聞の紙面パネル4点も並べ、66年の小説現代新人賞、67年の直木賞受賞の喜びを伝える紙面や、67年9月から朝刊で連載した小説「恋歌」を紹介した。ロシア人将校と芸妓の悲恋を描いた小説「朱鷺の墓」の執筆の参考にした明治時代の紙面も展示する。

  〈痛み緩和のペンも〉

 新たに寄託された思い出の品では、長年の執筆でペンを握る右手の痛みに悩まされていた50~60歳ごろ、持ち手にゴルフクラブ用のテープを巻いて使用したペンを出展。米・ニューヨークタイムズ紙に掲載された小説「他力」の広告紙面に加え、妻で金沢出身の画家玲子さんが手掛けた書籍の表紙絵も飾った。

 展示替えは昨年、市の担当者が五木さんと懇談した際に計画が持ち上がり、今年度、予算150万円を組んで進めた。竹森利浩文芸館副館長は「五木さんの金沢に関する文章や言葉には深い愛着がにじんでいる。地元の人こそ展示に触れてほしい」と期待を込める。

 五木さんは「金沢と作品との関係など、これまで重要視されていなかった面に光を当てた展示で、大変興味深い」と話した。選考委員を務める泉鏡花文学賞の授賞式のため11月に金沢へ行く際、文庫に足を運ぶことを楽しみにしているという。

 ★金沢文芸館 2005年に開館し、金沢五木寛之文庫は2階に設けられている。10月以降は、著作品や生原稿、写真パネルなど774点を展示する。五木さんの全著作も刊行順に並べ直した。

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