房子さんの味をアレンジしたプリンを手にする翔さん

房子さんの味をアレンジしたプリンを手にする翔さん

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祖母の味アレンジ「蕎麦プリン」人気 信州新町のそば店

信濃毎日新聞(2021年10月7日)

 長野市信州新町の「道の駅信州新町」内のそば店「そば信」で販売されている「蕎麦(そば)プリン」が人気だ。店主の中村翔さん(36)が、祖父母の故・一雄さんと房子さん(93)がかつて信州新町の左右(そう)高原で営んでいた民宿で出していた「蕎麦ようかん」をアレンジ。地滑りの影響で国道19号の通行が規制されて客足が鈍る中、「祖母の味を伝えたい」とメニューに加えた。

 蕎麦プリン(220円)はミルクの濃厚な味わいの中にそばの香りが感じられる。そば茶を混ぜた「蕎麦茶プリン」(同)も開発。どちらもいったソバの実を載せ、風味を楽しめるように工夫した。

 翔さんが幼い頃、左右高原では民宿とソバの栽培が盛んだった。房子さん夫婦も畑でソバを育て、ざるそばなどを宿泊客に提供。蕎麦ようかんもメニューの一つだった。

 子どもの頃の秋のそば祭りでは、民宿の前で翔さんは友人らと蕎麦ようかんなどを販売。長い列ができるほど人気で、子どもながらに「誇らしく感じた」と翔さん。左右高原では経営者の高齢化で民宿は次々と閉じ、房子さん夫婦も約10年前に民宿をやめた。

 蕎麦ようかんを復活させようと思ったのは今年7月。同市篠ノ井小松原で発生した地滑りの影響で、訪れる客が減ったことがきっかけ。子どもや若い女性にも人気が出るようにプリンにした。土日は80個が完売するという。

 午前8時半から午後5時まで販売。同6時までは道の駅の売店でも購入できる。

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