仏像を専門に彫刻して作る「仏師(ぶっし)」の松本明慶(みょうけい)さん(76)=京都市=の作品展示会が、長野市のながの東急百貨店別館シェルシェで開かれている。同百貨店の長野駅前開店55周年を記念した特別企画。写実的な彫刻と色付けが特徴の大小の仏像など約400点が並ぶ。11月3日まで。
17歳で仏像を彫り始めた松本さんは、鎌倉時代に活躍した運慶、快慶の流れをくむ「慶派(けいは)」の仏師だ。2015年の開創1200年を前にした高野山(和歌山県高野町)の記念事業では、高さ約5メートルの四天王像のうち2体を新たに造るなど全国で活躍。自身の工房で弟子40人と制作に励んでいる。展示会は県内初。
阿弥陀如来(あみだにょらい)や大黒天など1本の木から掘り出した仏像は表情やしぐさが豊か。長野市松代町の女性(57)は「美術作品というより仏像が生きているよう」と話していた。
午前10時~午後7時(3日は4時)。販売もしており、修復相談もできる。入場料500円(高校生以下無料)。