県内は１７日、高気圧に覆われ広く晴れた。放射冷却の影響で開田高原氷点下４・９度、松本市奈川同４・７度、松本市今井同３・２度など３０観測地点のうち９地点で今季最低を記録。長野市鬼無里の大望峠（１０５５メートル）からは、紅葉が所々に残る山あいを流れるような雲海が見られた。

　辺りの落ち葉や雑草には霜が降り、手がかじかむ寒さ。静寂に時折、鳥のさえずりが響いた。午前６時半すぎに日が昇り始めると、雪をかぶった北アルプスの山並みを照らした。撮影していた新潟市の鈴木孝一さん（６６）は「何度か訪れているが雲海が出るとは思わなかった。赤く染まった北アルプスもきれい」。

　長野地方気象台によると、県内は１８日も冷え込み、予想最低気温は松本３度、長野、飯田、諏訪各２度、軽井沢氷点下１度の見込み。