「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」で作品を鑑賞する来場者たち=19日午前10時43分、長野市の県立美術館

「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」で作品を鑑賞する来場者たち=19日午前10時43分、長野市の県立美術館

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東山魁夷、鑑真にささげた自然美 長野で「唐招提寺障壁画展」始まる

信濃毎日新聞(2021年11月20日)

 「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」(県、信濃毎日新聞社など主催)が19日、長野県立美術館(長野市)で始まった。信州ゆかりの日本画の巨匠、東山魁夷(1908~99年)が晩年に国内外を訪ねて目にした自然を描いた大作で、普段は唐招提寺御影堂(奈良市)に所蔵する障壁画全68面を県内初公開した。

 中国・唐から苦難の末に来日して唐招提寺を開き、視力を失った高僧、鑑真和上にささげるために制作した。「濤声(とうせい)」は海辺に寄せる波を、「山雲(さんうん)」は山林に立ち込める霧を、いずれも青色を基調とした岩絵の具で表現。「揚州薫風(ようしゅうくんぷう)」など水墨の3作品は鑑真和上の古里を訪ねて描いた。

 同館で開いた式典には関係者約50人が出席。唐招提寺の岡本元興(げんこう)長老(64)は「東山魁夷を象徴する信州、日本の自然のぬくもりを感じてほしい」とあいさつした。

 来年1月16日まで。午前9時~午後5時。毎週水曜と年末年始(12月28日~1月3日)は休館。一般1500円、大学生1300円、高校生以下・18歳未満無料。

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