たる上げされた「鯖の熟れ鮨し」=12月17日、福井県勝山市北谷町北六呂師の加工場

たる上げされた「鯖の熟れ鮨し」=12月17日、福井県勝山市北谷町北六呂師の加工場

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山あい集落の保存食「鯖の熟れ鮨し」たる上げ 福井県勝山市北谷町

福井新聞(2021年12月20日)

 山あいの福井県勝山市北谷町に伝わる冬の保存食「鯖(さば)の熟(な)れ鮨(ず)し」のたる上げが12月17日、同町北六呂師の加工場で始まった。仕込みから約40日を経て順調に発酵が進んだ。加工グループ代表は「熟成した麹(こうじ)飯とサバのうま味が合体し、いい具合に仕上がった」と自信を見せる。

 熟れ鮨しは、背開きしたサバに麹とショウガを混ぜた酢飯を詰めて発酵させる。この日は11月7日に仕込んだ359匹をたる上げした。漬け汁を出した後、1匹ずつ丁寧に取り出して真空パックにしていった。計1800匹を仕込んでおり、年内にあと2回、1月に2回たる上げする。昼夜の寒暖差が発酵を進める鍵。加工グループ代表は「11月は気温が高くて心配だったが、12月には適温になった。近年は全国に北谷町の味を求めるファンが増えていて、期待に応えたい」と話している。

 箱入りで1匹1700円(税込み)。同町コミュニティーセンター内の山の駅「よろっさ」などで販売している。問い合わせはNPO法人きただに村=電話0779(83)1030。

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