千曲市八幡の国名勝「姨捨の棚田」で、冬期間も多くの人に親しんでもらおうと初めて設置されたLED(発光ダイオード)のライトが、日が暮れた後の一帯を照らしている。市民有志らの「信州さらしな田毎(たごと)の月プロジェクト実行委員会」が企画。当初想定したより今季は雪が多く、辺りはひっそりしているが、実行委事務局長の鹿田敦己さん(62)は「幻想的な雰囲気が楽しめる」と話す。
26日午後6時すぎには、澄んだ空気の中、善光寺平の夜景を背景に、約60枚の田んぼのあぜに沿って光が静かに点灯。棚田近くの長楽寺から棚田にあるコミュニティセンター「姪石苑(めいしえん)」に向かう道は雪が踏み固められて凍り、訪れる人はいなかった。
照明は計3800個で、太陽光パネルで発電し、蓄電。日没後に暗くなってから4時間、自動点灯している。3月19日まで。