誰もが知るあの作家らの作品をみんなで楽しもう―。福井県大野市在住の男性が所有する草間彌生さん、岡本太郎さんら世界的に知られるアーティストの作品26点を紹介する「個人コレクション展」が1月29日、同市のギャラリーCOCONOアートプレイスで始まる。3月21日まで。
個人愛蔵の作品を市が借り受けて公開するコレクション展の第3弾。より多くの人に楽しんでもらおうと、知名度の高い画家17人の作品を市がピックアップした。
目玉は世界的に注目を集める前衛芸術家、草間彌生さんのシルクスクリーン3点。1992年~93年に制作されたいずれも水玉や網模様で黄色いカボチャが描かれた象徴的な作品。「太陽の塔」などで知られる芸術家、岡本太郎さんのリトグラフ「太陽の顔」は独特の世界観で表現されている。
ロサンゼルス現代美術館新館を手がけた建築家・磯崎新さんの「MOCA#1」は、同美術館を描いたシルクスクリーン。石や木など物を組み合わせて作品とする「もの派」をリードした関根伸夫さんの作品「位相絵画 ○(まる)の帯」は金箔(きんぱく)を貼ったキャンバスに表現している。
大野市ゆかりの画家からは靉嘔(あいおう)さんの石版2点を紹介。ニューヨークに渡る以前の作品で、代名詞の虹をモチーフにしておらず市の担当者は「靉嘔さんの絵になじみ深い市民にとっても新鮮さが味わえるのでは」と話している。
日本の芸術家だけでなく、抽象画の創始者とされるロシアのワシリー・カンディンスキーさんや、戦後の具象画の代表格とされるフランスのベルナール・ビュフェさんのリトグラフ作品もある。
高校生以上は観覧料300円。午前9時~午後5時。月曜、祝日の翌日は休館。問い合わせはアートプレイス=電話0779(64)4832。