県ゆかりの気鋭作家を個展形式で紹介する西田美術館のシリーズ企画「ARTBOX(アートボックス)が5日、上市町郷柿沢の同館で始まり、高岡市の彫刻家、山田千晶さん(25)が手掛けた22点を展示している。3月13日まで。
山田さんは京都市出身で、富山大芸術文化学部卒。生き物をモチーフに、乾漆技法を用いて制作している。
空を飛んでいるクジラの像「飛游(ひゆう)」は、つやを抑えた質感が柔らかでしなやかな印象を与える。最新作「溢(あふ)れだしたもの」は、金魚に見立てた少女を表現。波立ったようなスカートの形状が、無表情の下で揺れる心情を表している。
同館のエントランスには、高さ3メートル近くのキリンの像もあり、来場者の目を引いている。
アートボックスは若手アーティストを応援しようと同館が開き、14回目。北日本新聞社共催。