南北朝時代の南朝方の拠点の一つだった福井県鯖江市の三峯城(みつみねじょう)跡の「御城印」が完成した。地元の北中山地区のまちづくり委員会と三峯城跡保存会が2パターンを作成。それぞれ同城の縄張り図と、南朝方の武将新田義貞の家紋をデザイン。「みつみね」の読みに合わせ、3月3日から市北中山公民館で販売する。
御城印はともに縦14・6センチ、横10・6センチ。城主脇屋義助が発行するスタイルをとり、「難攻不落の南朝方山城」としたためた。1940年に建てられた脇屋の顕彰碑の写真も載せた。
まちづくり委員会内に昨秋、御城印プロジェクトを発足。メンバーから八つの案が出され、二つに絞り込んだ。
プロジェクトの中林リーダーと伊藤さんは「地区内外から多くの人に三峯城跡を訪れてもらいたい。地元の人たちの古里愛をはぐくむきっかけにもしたい」と話している。
三峯城は標高約405メートルの城山の山頂部につくられた山城。1337年、平泉寺の僧兵たちが南朝方に寝返ったときに築城した。主要部の規模は南北約150メートル、東西約100メートルあった。足羽七城攻略の合戦(1338年)や黒丸城攻略合戦(1339年)で重要な役割を果たしたが、1340年9月に北朝方に攻め落とされた。
御城印は税込み300円。問い合わせは同公民館=電話0778(65)1001。