白装束に目隠しをして布橋を渡る女人衆=2017年9月24日

白装束に目隠しをして布橋を渡る女人衆=2017年9月24日

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立山の布橋灌頂会5年ぶり開催 9月、無観客で規模も縮小

北日本新聞(2022年2月25日)

 立山町芦峅寺に伝わる女性救済の儀式「布橋灌頂会(ぬのばしかんじょうえ)」の実行委員会(会長・佐伯元信芦峅寺総代)が24日、町元気交流ステーションであり、9月に開くことを決めた。開催は2017年以来、5年ぶり。新型コロナウイルスの感染防止対策として無観客とし、規模も縮小する。

 儀式は近年、3年に1度開いており、当初は20年に行う予定だった。感染拡大のため21年に延期したが、収束しないため同年も中止した。今回、儀式を次代に継承したいとする地元の意向があり、開催を決めた。

 9月25日を候補日とする。白装束姿で布橋を渡る女人衆は前回の3分の1となる30人を募集し、県内在住者に限定。招待客も40人程度と前回の半分の規模とする。一般参加者の橋渡り体験や芦峅ごっつぉまつりは行わない。動画でのライブ配信を検討している。

 佐伯会長は「芦峅寺や町、県にとって重要な儀式であり、期待も大きい。継承するため、成功させたい」と述べた。

 布橋灌頂会はかつて立山登拝を許されなかった女性が極楽往生を願った儀式。明治に入り廃れたが1996年の国民文化祭に合わせて復活した。

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