映画「おしょりん」の児玉監督らを前に芝居を披露する子どもたち=3月12日、福井県鯖江市のめがね会館

映画「おしょりん」の児玉監督らを前に芝居を披露する子どもたち=3月12日、福井県鯖江市のめがね会館

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「おしょりん」出演するぞ 鯖江で映画オーディション開始

福井新聞(2022年3月14日)

 明治時代の麻生津村(現福井県福井市)を舞台に、眼鏡産業を根付かせるために尽力した人々を描く映画「おしょりん」の出演者オーディションが3月12日、鯖江市のめがね会館で始まった。3姉妹を演じる子役と眼鏡職人役、村人役など計18人の募集に、県内外から120人が応募。児玉宜久監督らを前に、初日は約60人が熱のこもった芝居を披露した。13日も行われる。

 子役のオーディションは3人または4人一組で実施。姉妹は3、5、7歳の役柄で、年齢に応じた園児、児童らが参加した。

 審査したのは、本に顔を近づけないと「全然見えん」という7歳のツネに、5歳のついが眼鏡を渡す。見えるようになって喜ぶツネに、3歳のたかのが「私も見たい」と眼鏡を取ろうとするシーン。台本は参加者に事前に送られており、自宅で練習してきた成果を発表した。

 児玉監督は「スタート」「カット」と本番さながらの声を掛け、動き方やせりふ回しなどを観察。参加者に「眼鏡を取りに行くときは走って」「眼鏡を掛けた後は本を離して読んで」などと演技指導も行った。

 オーディションを終えた越前市の小学2年生の女児は「最初は緊張したけど、だんだんほぐれてきた。家で練習してきた通りにできた」と、ほっとした表情で話していた。

 映画「おしょりん」は全シーンを県内で撮影。今回のオーディションで選ばれた出演者の撮影は4月に行う予定。作家藤岡陽子さんの同名小説が原作で、農閑期に新たな産業を興そうとするも失敗した増永五左衛門が、弟の幸八から眼鏡作りを勧められ、妻のむめと共に地場産業として定着させようと奮闘する姿を描く。北乃きいさんが主演を務め、小泉孝太郎さん、森崎ウィンさん、津田寛治さんらが出演する。

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