善光寺御開帳に合わせ、長野市の長野県立大の学生がメニューを提案して地元企業が商品化した駅弁「信州山のおもてなし」が18日、発売された。鹿肉や山菜など地域の食材を使い、訪れる観光客に長野のごちそうを楽しんでもらおうと考案。ジビエ(野生鳥獣肉)の普及促進に取り組む長野市がつなぎ役となった。
メニューは12品。市が中条地区で運営する「ジビエ加工センター」で処理された鹿肉の竜田揚げやそぼろご飯の他、コゴミの煮しめ、長芋の酢漬け、アンズのシロップ漬けなどが入る。弁当製造などのデリクックちくま(長野市)が御開帳に向けた新商品として手掛けた。同大健康発達学部食健康学科の小木曽加奈准教授のゼミで学ぶ学生たちが考案し、やりとりを重ねた。
このうちの一人、4年武藤ゆきなさん(22)は「ジビエを味わってもらい、長野も感じられるようにしつつ予算内に収めるのは大変だった。ジビエが初めての人にも食べてほしい」。掛け紙は県内の山々をあしらったデザイン。市内の専門学校「岡学園トータルデザインアカデミー」の学生が手掛けた。税込み1300円。6月29日までJR長野駅構内の売店などで販売する。