福井県大野市で400年以上続く「七間朝市」が冬季休業を終え3月20日、再開した。春の優しい日差しの中、石畳の七間通りには、約3カ月ぶりに野菜や生花などを売る店が朝早くから並んだ。訪れた人たちは出店者と「今年の冬は寒かったねえ。今年もよろしくね」などと会話を交わし、約3カ月ぶりの再開を喜び合っていた。
朝市は毎年春分の日から大みそかまで、同朝市出荷組合員が毎日出店している。今年は一日も早く朝市を楽しんでもらいたいと再開を1日前倒しした。
初日は同市内の農家ら16人が出店し、丹精込めて育てたサトイモや勝山水菜、ワサビ、生花、ネギなどを並べた。春の訪れを感じさせるフキノトウもあった。
今年も新型コロナウイルスの感染防止のため、例年行われていた鏡開きやもちまきなどは中止。神事のみが行われ、商売繁盛、無病息災を祈願した。
朝市によく訪れるという同市の住民は「地元の農家の方との触れ合いを楽しみに来ました」などと話し、野菜を購入していた。