富山県射水市海王町(新湊)の海王丸パークで24日、帆船(はんせん)海王丸の展帆作業が行われた。新型コロナウイルス下で自粛していたボランティアの参加が2年半ぶりに再開され、総勢約60人が力を合わせて全29枚の帆のうち20枚を帆を広げた。
ボランティアが参加しての展帆作業は、感染拡大防止のため2019年10月を最後に中止され、その後は乗組員のみで縮小して実施していた。今回は県の新型コロナ警戒レベルがステージ1に下がったことなどから、ボランティアの参加を呼び掛け、作業の安全を考慮して上部を除く20枚を広げることにした。
展帆は午前10時10分ごろから始まり、ボランティア約50人が参加。航海士の指示の下、マストに登ったりロープを引いたりして力を合わせて帆を張った。ボランティア希望者向けの船上見学会も開かれ、大勢の人が「海の貴婦人」と呼ばれる美しい姿に見入った。
伏木富山港・海王丸財団によると、全ての帆を広げる「総帆展帆(そうはんてんぱん)」は7月ごろに再開する予定。次回の展帆は5月4日。