長野市の城山動物園は22日、アルダブラゾウガメの雌「アップル」が新たな飼育舎までの約100メートルを自ら歩いて移動するイベント「引っ越し大作戦」を開いた。ゾウガメとカメレオン向けの飼育舎「かめレオン館」が、この日にオープンしたのに合わせて企画。新居を目がけてゆっくりと体を前に進めるアップルを親子連れなどが応援した。
アップルは体長約90センチ、体重約90キロ。飼育員が前に置いていくイチゴに誘導され、重い体をじりじりと進める姿に、子どもたちは拍手を交えて「頑張れ」とエール。アップルは約3時間半かけて新しい飼育舎に無事ゴールした。
須坂市仁礼小学校1年生の中村幸太郎君(6)は、このイベントのために作ったというカメの折り紙を持参して応援。「カメの表情がかわいい。飼いたい」と一緒にいた父親にねだっていた。
動物園では、10年前からアップルを園内の小屋で飼育してきた。体が大きくなったことなどから飼育舎を新たに設けることにし、今後アップルとカメレオンの計2匹を飼育する。